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NO.52 |
タイトル:10分間発音練習(3)
担当者:井上美穂
テーマ:実践、発音
キーワード:発音練習
タイトル:志賀高原スタージュ報告
担当者: 井形和正
テーマ:研修
キーワード:志賀高原スタージュ、評価、créativité
■例会報告1
10分間発音練習(3) 井上美穂さん
井上さんの発音練習を『フランス語21』に合ったかたちに変えるという作業も3回目,今回が最終回となった.1回目にグループに分かれて練習問題をつくり,2回日に発音続習(7)まで参加者全員で検討し,3回目は練習問題(8)から(19)までを検討した.
井上さんはこの練習問題を希望者にくださるということなので,そちらで完成した形を見ていただきたいと思う、ここでは例会で特に議論された点のみを挙げることにした。
練習問題(8)鼻母音の発音[ ],[ ],[ ]
1)鼻母音を丸で囲み,
2)語末の読まないeと子音に×印をつけ,
3)各表現の最後の母音に下線を引いて、発音練習をする。
発音の仕方として,
[ ]…力を抜いて,あくびをするように
[ ]…[ ]よりも力をいれて
[ ]…[ ]よりも横にひいて(にっこりして)、力をいれて
と,[ ]を基準に各鼻母音を説明してはどうかという意見が出た.
練習問題(14)声を上げて,下げる
声の全体的な調子の練習をする問題.とくにリズムグルーブの終わりでイントネーションを上げる練習。
長い文を学生にどう読ませるかについて,か1なり議論された.
「学習者はネイティブと違うのだから長すぎると感じたら切ってもいい.」
「不自然な切り方になるところでは切らない方がいい.むしろ例文を短くすればいい.」
「文の最後の方から少しずつ発音し,しだいに長くしていくといい.」
といった意見が出た.全体的に不自然な区切り方への抵抗感が強かったため,例文を短くする方向で一致した.
また,「/」で区切ると,一度そこで切らなくてはならないという印象を与えるので,上向きの矢印などでイントネーションカーブを書いた方がいいのではという意見が出た.
練習間題(19)[ ]と[ ]
日本人にとって難しい子音[
]と[ ]を練習する部分。しかし「[R]は実はそれほど難しくない」「学習の初期でできるようになったほうがモテイべ一ションアップにつながる」といった意見から,[R]は練習問題(3)に回された.よってここでは
[∫]と[3]の対立を練習することにした.
(R.T.)
■例会報告2
志賀高原スタージュ報告 井形和正さん
今年の志賀高原スタージュに参加された井形さんが,両面16枚(!)もの資料をもとに発表して下さった.左合さんら,他の合宿参加者の方々からも興味深いコメントを伺うことができた.
I.授業
講師はJuttet,Maiffrédy,Jacquet,Pinquiéの4人.
1.評価法のクラスの活動(Juttet)
グループでの教科書の評価,練習問題の評価(他肢選択問題の項目に問題がないかなど)、テストをつくって発表する,など.
2.作文のクラスの活動(Maiffrédy)
目的:物語の構成方法を学習し、学生に伝えること.
手順:まず,一人ひとりが頭に思い浮かんだものを描写し,それに閲するストーリーをつくる.次に個人個人のストーリーを,時制,まとまりなどに注意しながらつなげる.
3. 映像とFLE(Jaquet)
手順:まず、5つのグループが、グループごとにストーリーをつくり撮影する。次にそれらを2つのストーリー,一本のビデオに編集する.ちな
みに,Jacquetさんの編集は神業的!だとのこと.
この他に授業ですぐ使えそうな活動についても触れ,Journée
pédagogiqueでは左合さんとJacquetさんがこれについて発表されるそうです。
4.文学とFLE(Pinquié)
読解が主な活動で,文学部の購読の授業に近かった.
II.合宿全体を通しての感想
1.授業に関して
*課題が多すぎて大変だった.お昼が食べられない人,体調が悪くなる人も出た.
*課題が大変で,コンピュータ利用の手引きの時問は課題作成で終わってしまった.
*授業ですぐに使えるようなものがもっとあってもよかった.
*他のグループの人と時間帯が合わないため,同じグループの人とばかり作業をしてしまった.
*それぞれのタスクの目的がはっきり示されていなかった.
2、授業外のこと
*相部屋だったのが少々つらかった.
*部屋の照明が暗く,勉強に向いていなかった.
*お昼御飯が高すぎた.
その他に,研修生同士のコミュニケーションが非常に良かった点,運営委員会の方々ががんばっていた点などが,良かった点として挙げられた.
(R.T.)
■Péka Info
次回テーマ1
発音を習ったことがありますか
私のまわりで起こつたこと。
@"…Enseigner la prononciation?
Tu I'enseignes? C'est possibIe?" "Bien sûr!"
"Ah bon? Moi,je la corrige!"
A「発音は,やはり教えないと….まあ,だいたいの教科書には,最初にアルファベットと綴り字の説明が出ていますよね.でも,あれをやると,(授業が)3回くらいかかっちゃうんですよ.でも,ま,必ずやりますけどね.重要ですから.」
「習ったことがありますか.」というタイトルでありながら,いきなり「教える」話題に飛んでいきますが….しかし,私たちが「教える」ときのイメージは,「習った」ときのイメージにかなり近いものです.または,「習った」ときの問題点を改善しようとする….いずれにしても,自分の学習経験が基盤になっているのではないでしょうか.ところで,私の周辺には@やAのような同僚がいます。2人とも「発音は大事」と思っています。さて、彼らの学生や生徒は、発音を「習った」でしょうか.
今回は「発音がいい」とはどういうことか、「発音教育」と「綴り字教育」はどう違うのか,結局フランス語の授業の中の「発音」とは何なのか,それをどういうふうに「教える」のかを皆で考えたいと思います.
「発音を習ったことがありますか.」学生であった過去の自分への問いかけ.また,今日の学生や生徒への質問.
(K.U.)
■Péka Info
紹介します
DONNAT Olivier, Les pratiques culturelIes
des Français : enquête 1997, La Documentation Française,
1997, 359 p, 140 fr.
本書は,フランスの文化省がほぼ7年に一度,つまりそれぞれの大統領の任期中にフランス人の文化活動について行っている調査報告書です.こ1997年は4回めの調査です.この資料集は128の質問事項から構成され,1997年の時点でフランス人がどのような文化にどの程度親しんでいるのか,性別,年齢,職業,居住地,学歴から照らし出しています.学習者を対象に使用するのでしたら,数字や比較の練習になりますし,教師にとってはフランス人の生態を知るよい資料になると思います.
たとえば,Vi11etteにこれまで全くいったことのないフランス人は68%ですが,そのなかでも高齢者や,また教育の免状を全く持っていないは足を踏み入れたことのない人が多く,ところが高等教育を受けたことのある層はその2/3が訪れたことがある,等々,フランス社会の生態を具体的に知ることができます.
(N.N.)
■Péka Info
住所録追加
●井形和正さん
E-mail:k-igata@sc4.so-net.ne.jp
●浅井幸夫さん
〒140-0014
品川区大井3-25-10
T四:03 3773 1379
E-mail:KHA00223@niftyserve.ne.jp
○後藤美和子さん
〒176-O004
練馬区小竹町1-24-16-206
T四/Fax:03 3554 8094
E-mail:VZF02616@niftyserve.ne.jp
(H.N.)
次回のお知らせ
●日時:1998年10月31日(土)14h30-17h30
●会場:上智大学四谷キャンパス上智紀尾井坂ビル地下1階B-101教室(上記地図参照)
●テーマ
1.発音を習ったことがありますか(鵜澤恵子さん)
2.シンガポール夏期大学報告(西山教行さん)
3.志賀高原スタージュ参加者制作ビデオ(井形和正さん)
なお,テーマ1に関しましては,Péka
Infoをご覧下さい.
次回会場案内図
Sophia University
Yotsuya Campus
〒l02-8554 東京都千代田区紀尾井町1番1号
7-1,Kioicho, Chyodaku, Tokyo l02-8554
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