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NO.215 |
日時:2025年12月20日(土)14時30分〜17時30分
場所:慶應義塾大学SFC 東京サテライト 三田東宝ビル4階(港区三田3-1-7)*Zoomでの参加をご希望の方は、12月18日(木)までに以下のフォームからお申し込み下さい。https://forms.gle/ByCsPmXsq7qB1qAP8
◆ テーマ:<AIをどのように教材に導入して活用するか>
今年度は、各例会でTP(travaux pratiques:授業案等作成演習)を実施することになっています。
12月の例会では、共通のdocument(s) をもとに、効果的で意味のあるAIの活用について考える機会としたいと思います。(提案と進行:西川葉澄)
07/12/2025
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PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.215
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加入者名:PEKA
■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
日時:2025年12月20日(土)14時30分〜17時30分
場所:慶應義塾大学SFC 東京サテライト 三田東宝ビル4階(港区三田3-1-7)*Zoomでの参加をご希望の方は、12月18日(木)までに以下のフォームからお申し込み下さい。https://forms.gle/ByCsPmXsq7qB1qAP8
◆ テーマ:<AIをどのように教材に導入して活用するか>
今年度は、各例会でTP(travaux pratiques:授業案等作成演習)を実施することになっています。
12月の例会では、共通のdocument(s) をもとに、効果的で意味のあるAIの活用について考える機会としたいと思います。(提案と進行:西川葉澄)
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■■■例会報告 (2025/10/18) //////////////////////////////////////////////
2025年10月のPEKA例会は、「『自己紹介』をどう教えるか ― マンネリからの脱却 ―」というテーマで、対面でもオンラインでも参加できるハイブリッド方式で開催された。
「自己紹介」は学習初期によく取り入れられる活動だが、繰り返し教えていると、やり方がワンパターンになってはいないだろうか。SNSの発達など学習者を取り巻く環境が変化する中、教え方にもアップデートが求められるかもしれない。そこで、「自己紹介」をどう教えるかについて今一度考えたい、というのが本例会の趣旨である。
まずは司会のAさんから、教材としてTotem 1 (Hachette) が提示された。Aさんは本教材を用いて、大学の国際学科1年生を対象に、コミュニケーションを中心とした授業を週2コマ担当している(学生達は別の教員から週2コマ文法の授業を受けている)。動画や音声が豊富な教材で、学生も楽しんで授業を受けているようであり、教材に特に不満はないのだが、
- 同じ授業を担当して7年目になり、自分で自分のしていることに少々飽きてきた。
- 2014年出版の教科書であるが、その後のSNSの発達等を考えると、現在の若者達が同じように自己紹介をしているのか疑問に感じることがある。
という思いを抱えている。そこで、本教材で自己紹介を扱っている第5課〜第7課を各参加者が検討し、自分ならどのように授業をするかを考え教案を作成する、あるいは教科書の問題点を挙げていく、ということとなった。
第5課では動詞ETREを用いて職業を言うことを学ぶ。単純な内容のようだが、「まずJE SUIS, VOUS ETES, IL EST, ELLE ESTを言えるようする」という参加者もいれば、「PROFESSEUR, ETUDIANT(E) 等、学習者にとって身近な語彙から入る」という参加者もいた。単純な内容のようだが、参加者による方法論の違いがすでに確認できた。
また、教科書には職業名としてARCHITECTE, JOURNALISTE, INGENIEURなどが挙げられているが、大学生が頻繁に使用する語とは思えない。彼らの会話に登場するCHANTEUR, ACTEUR, FOOTBALLEUR 等のほうがよいのでは、という意見があった。今年から大学でフランス語を教えているというBさんから以下の発言があった。「クラスで自己紹介しなさい / クラスメンバーの平均年齢を計算しなさい」という活動があるが、大学ではクラスの学生は同じ学年、同じ年齢、同じ専攻であることが多い。自分は初めての授業で2年生の学生に自己紹介をさせたところ、二十数名に同じことを繰り返し言わせることになってしまった。人物カードのようなものを用意して、その人物になりきって自己紹介する、などに活動を変更する必要があるのではないか。」
この報告には、「一人一人に全員の前で言わせるのではなく、ペアやグループにして言わせるといいのではないか」との指摘があった。また別の参加者は、Qui suis-je ? というゲームを紹介した。学生を2〜3人ほどのグループに分け、クラスの誰もが知っていそうな有名人(俳優、スポーツ選手、政治家..)の自己紹介文を書かせる(国籍、職業、年齢、居住地、出身地、話す言語、家族構成...)、ただし名前は言わない。クラスでそれを発表し、最後にQui suis-je ? 私は誰でしょう? と言い、クイズにするというものである。
自己紹介の仕方をひととおり学習した後のまとめに、あるいは後期や2年次の初回などに以前に学習したことを思い出す活動として使うことが出来る。
本教材の使用経験がある別の参加者は、第5課の動画を寸劇として学生に演じさせる、というアイディアを提供した。動画の内容は、ピザの配達人が配達先の家庭を間違えたため、アパルトマンの踊り場に出てきた2つの家族が自己紹介をしあう、というものである。片方の家族は引っ越してきたばかりであり、お互いが名前や職業を言っていく。
この内容を一通り学習した後、学生をグループにして練習をさせる。男女の役を入れ替えたり、衣装やカツラを用意したりして、学生達に楽しんでもらいながらクラスで発表させる。ジェスチャー等も真似させることにより覚えてもらう。自分たちの自己紹介だと同じことの繰り返しになるかもしれないが、こうすることにより、寸劇を作成した思い出が学生の中に残るのではないか。またこの動画に関して、今ならUberが来るのではないか、という指摘があった。その場合、名前だけではなく番号を聞かれる。フランスのUberは、配達人がフランス語母語話者ではないことが多々あり、番号を言う発音が悪いと持って帰られてしまう可能性もあるのでしっかりと言えるようになる必要があるので練習しよう、と学生を鼓舞できる。そのような、フランスでの生活を想像できるような授業をしたいと、この参加者は語った。
第6課では、国籍、話す言語、居住国の言い方を学ぶ。司会のAさんによると、この課では、
- 国籍はその人の男女によって言い方が変わる(JE SUIS JAPONAIS / JAPONAISE)。
- 言語は常に男性(JE PARLE JAPONAIS)。
- 国名はそれぞれ男女が決まっている(J'HABITE AU JAPON)。こうしたことを混乱なく学生に教えるのが難しく、女子学生がJE PARLE JAPONAISE. などと言ってしまうという。この点に関しては、教室ですべてをやるのは難しいので、ドリル的なexercicesをLMSに置くなどして自習してもらい、教室では発話練習に重点を置くべきでは、という意見があった。
教科書に挙げられている国籍に、MAROCAIN(E) ALGERIEN(NE) IVOIRIEN(NE) といったアフリカ系の国籍がまったくないのは不自然ではないか、フランスで生活しているとそういった人たちと頻繁に遭遇するのだから、という指摘があった。それはそのとおりで、フランス文化を教える上で重要な側面なので入っているべきだろう。司会のAさんからは、教科書の導入部にfrancophonieの説明があり、アフリカ圏にまったく目が行っていない訳ではないという説明があった。
そもそもの問題として、国籍の言い方を教えることを自明のこととしてよいのか、という疑問があがった。フランスに住んでいると、JE SUIS JAPONAIS(E) / FRANCAIS(E) / MAROCAIN(E) などとは言う機会も聞く機会もほぼない。国籍を言うということは微妙な問題につながりかねないので、JE VIENS DU JAPON などと言うことのほうが多いのではないか。
これに対しては、「フランス語を学ぶすべての学生が将来フランスで生活したり仕事をしたりするわけではなく、パスポートを持った旅行客として滞在するのなら、ホテルで国籍を言うということはある」「留学した学生がCHINOIS(E) なのかCOREEN(NE) なのかたずねられJAPONAIS(E) だと答えるのを目にする、やはり言う機会はある」という意見があった。例会の後半では、Cさんが持ち込んだ Dis-moi tout !『ぜんぶ話して!』(白水社)について検討することとなった。Cさんはフランス語教員の経験はなく、教えるとしたら1対1のプライベートレッスンを想定している。
COMMENT VOUS VOUS APPELEZ ? / JE M'APPELLE KAORI ETO. ET VOUS ? / MOI, JE M'APPELLE ERIC DUPUIS. という会話を学習するために、1対1で他の人はいないから、画像で架空の人物を想像しながら自己紹介を繰り返し練習する、という教案を紹介した。これに対し、「他人になって自己紹介をする意味はあるのか」「そこまで繰り返し練習する必要はないのではないか」といった意見があった。また、「まったくの初心者にJE M'APPELLE..... COMMENT VOUS VOUS APPELEZ ? は難しい。なるべくシンプルにして、MOI, C'EST... ET TOI ? / Et vous ? でよいのでは」という指摘があった。
これに対し、フランス語母語話者の参加者から、「現実には、MOI, C'EST...もあまり使わない。JULIEN, ENCHANTE ! のみである。また、MOI, C'EST ... は自分から名乗るときに使う表現ではない。JE M'APPELLE ERIC. ET TOI ? / MOI, C'EST JULIEN. という使い方ならするが」ということだった。
一方、Je m’appelle... は現実に使うことがあまりないとしても、後で教える事になる代名動詞につながり、Je m’occupe de... などを説明するときに思い出させるという教育的効果はあるのでは、という意見もあった。また、個人レッスンであれば、相手に合わせてカスタマイズ出来るというのが一番の利点なのだから、そこを工夫するべきではという意見もあった。会話だけではなく、読むことや文法に興味があるかもしれない。またフランスに旅行に行ったときに、ルーブル美術館やTHEATRE DES CHAMPS-ELYSEESのチケットの取り方、RERのチケットの買い方、トラムの乗り方、等、自分で調べるのが難しく教えてもらうと嬉しいことはあるはずではないか。
例会の最後に、今回初めて参加したDさんから以下の問題提議があった。一般的に、自己紹介は初級で、大学であれば1年生で学ぶ。これを2年生、3年生、または大学院生になったときに、また自己紹介を学ぶ機会を与えているか。というのは、フランスでは入学や就職の際に面接で自己紹介が求められるが、多くの日本人が学部1年の自己紹介からアップデートしていない。学習のレベルに応じて自己紹介を更新していく必要があるのではないか。
これに関しては、「フランス語の問題というより、その人の考え方の問題。名前を言うだけではなく、自分がどんな人間なのかを日本語で言える人は、フランス語でも言う努力をするはず」「日本とフランスの環境の違いで、フランスでは自分を売り込んでいくことが評価される。そういうことを学生に伝えていきたい」といった声があった。また、Objectif Express (Hachette) 等のビジネスフランス語用の教科書には、自己紹介に仕事のsecteurが加わるなど語彙も増える。そういったものを2年生で使うという実践的な方法も紹介された。
(m.k.)
2025年度の例会日程は、以下の予定です(いずれも土曜日 14:30から17:30まで。変更になる場合もありますので、毎回の案内をご確認ください)。
12月20日(AIをどのように使うか)
2026年2月21日(2026年度のテーマ)
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