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NO.68

 

タイトル:Pékaホームページいよいよお目見え!


11/06/01

no.68

あといくつねるとなつやすみ♪ 
春の学会が終わると、後は夏休みの準備だけ...いえいえ皆さま、その前に Pékaのホームページ完成準備がございますのよ! (A.N.)

■例会報告

Pékaホームページいよいよお目見え!

前回上智大学のCALL教室において行われたPéka例会において、長年我々の懸案でありながら、なかなか実現に至らなかった『Pékaホームページ Ver.0』が披露されました。メイン制作者は井上美保さん、小松祐子さん、土屋良二さん、根岸純さん。この4名が心血を注いで完成させたこのVer.0を例会参加者が実際にコンピュータスクリーン上に見ながら、小松さん、井上さんらの説明を受けた後、質疑応答を行いました。用語理解のすれ違いからいくつかのquiproquosがありましたが(ex.:デザイン... )、完成版に向けての有意義な意見・提案が数多く出されました。限られた時間内でのディスカッションでしたが、次々とホームページに乗せられる項目が決定し、それを書く担当者が決められました。最後に「やはり ホームページ作成の“プロ”にデザイン(レイアウトのことではない!)を頼んだ方が後々の為では...」という意見が出され、参加者から賛同を得ました(*田中幸子さんの紹介により制作者メンバーは“プロ”とコンタクトをすでに取りました)。
制作者チームのお陰で形になった『Pékaホームページ』ですが、
1)サーバー設置場所(これは上智大学に置かれます)・管理者をどのように決めるか
2)ペーパーメディアのニューズレターは今後どうしていくのか
3)「図書リスト」などのコンテンツ / 内容の充実と今後の展開etc...には 私たちPékaメンバー全員の力が必要です。チームだけに任せきりにせずに、ぜひ積極的に参加していきたいものです。


■2001年度Péka年間テーマと今後の活動に向けて
「フランス語教育の基本の勉強をしませんか?」

田中幸子

 10年Pékaが生まれてから、早くも10年・・・月日の経つ早さに目がまわりそうになりながら、しかし考えてみると、間、つぶれずに続いてきたPéka、このへんで原点へ立ち帰ってみることも必要かな、と考えています。
 学Pékaの良いところは、あくまでも教育現場的な立ち場に根ざして、実践的な情報交換をするところにあります。習る相手の進め方は、ひとりひとり違うもの。授業の進め方も、わたしたちひとりひとりが工夫しながら、毎回変わのグ換する場とループに添いながら、毎回考えてかたちにしていくもの。そのなかから、皆で分け合う情報などを交して、Pékaは成り立ってきました。
 役立つ情報の交換、建設的な議論に欠くことのできないものは、やはり、わたしたちがよって立つ領域の基礎的な知識を共有することであると思います。たとえば、同じ「授業」ということばを使って話をすすめても、「授業」というものをどのように組み立てるべきであると考えるのか、そこに含まれる手順は? 先生の役割は?・・・・そうした様々なことが含まれていて、多様な考え方があり、それぞれに得失がある。そしてわたしたちは、毎日教室での仕事のなかで、何らかの考え方を選び取ったうえで、自分の考える「授業」を展開しようとしている。そうしたことが、過去2年間の「授業のかたち」に関する例会で明らかになりました。
 何かひとつの「考え方」を、いちばん良いものとするのではありませんが、「考え方」を議論する際に必要な「用語」のようなものが曖昧になると、議論が成り立たないことも事実だと思います。
 そういうわけで、フランス語教育の現場の話をするときに使う様々な概念を、「なんとなく」ではなく、「はっきりと」見直してみませんか。
 具体的には、つぎのようなことを提案したいと思います。
1.フランス語教育の基礎文献リストをつくろう。(解題のついたリストをつくる。各自が書いた解題を持ち寄るだけでは、ワークショップにならないので、最もコアとなる文献については、Pékaの例会のなかで、皆が共有できる形で解題を分担してつくる作業をしたらどうでしょうか。)
2.フランス語教育の分野の勉強をする際にどのような知識を持てばよいのか、そのシラバスを明らかにしよう。
3.実践報告や研究論文などの書き方を練習する場をつくろう。

 とりあえず、次の例会では、この提案をたたき台として、いろいろなアイデアが出し合えればいいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
「こんな本をとりあげたら?」「こういうやりかたをしたら?」「成果はどうする?」「こんな資料が参考になるのでは?」など、何でもこの提案を種にして話を広げられそうな材料を持ち寄っていただければありがたいです。よろしくお願いします。
 

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■LIVRES CHOISIS

大学生に授業をしていて、フランス語を教える以前に、他者とのコミュニケーションという行為自体が身に付いていない学生が多いと感じるのではないでしょうか。大学へ来るまでの子どもの状況はいったいどうなっているのか。そんな興味、というよりは不安から読んでみた本を何冊か紹介します。

●『子どもの危機をどう見るか』
 (尾木直樹著、岩波新書)
「学級崩壊」「新しい荒れ」「いじめ」「虐待」という現在の子どもの危機の実像を知るだけでも読む価値がある。「指導と評価」という教育観から抜け出せず、「学校」というシステムが子どもにとって抑圧とストレスの装置になっている。学校を再生するために、尾木はスクール・デモクラシーの必要性と、「教え」から「学び」への授業感の転換を説く。
 
●『子どもの社会力』(門脇厚司著、岩波新書)
「社会力」というネーミングがうまい。社会でうまくやっていく「社会性」ではなく、いまの子どもに必要なのは、「社会を作り、作った社会を運営しつつ、その社会を絶えず作り変えていくために必要な資質や能力」=「社会力」を育てることだと力説している。そのための具体策として地域に開かれた教育を提言している。
 
●『変貌する子ども世界』
 (本田和子著、中公新書)
それでは子どもの環境、子どもの世界はどうして現在のように変貌してきたのか?本田はそれを子どもの数の変化とメディアの変貌を中心に、今世紀の始めから現在に至るまで、うまくまとめている。なかでも、文字文化が、文字を知る者と知らない者という「大人?子ども」の権力構造を生み、それが教師という身分も保障してきたが、非文字文化であるマルチメディアの登場はその権力関係を支えてきた権威を無化するという指摘は、おもしろい。
 3人に共通していることは、「力のあるものが上から叩き込む」という教育観が通用しなくなっているにもかかわらず、いまだに教育の現場ではそれがまかり通っているということでしょう。どの本も子どもの問題だけでなく「教える」ということを考えるきっかけを与えてくれます。
(善本 孝)

 

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■Péka Info1
教師用スペース Espace pédagogique、
役に立つかも?
(鵜沢恵子さん)

 東京日仏学院の Médiathèqueの中にある Espace pédagogiqueの蔵書が増えました。
本棚の半分ほどがフランス語教育に関するもの、後の半分は教科書と練習帳、教師用のガイドブック等です。基本的にはフランスで出版されたものですが、日本で出版されたものもいくらかあります。
 スペースは誰でも自由に利用できます。6席ほどしかありませんが、ドアのついた小さい部屋になっているので話もできます。ただし、図書の貸し出しは会員のみ。また、教科書等は会員であってもその場での閲覧に限られます。
週末も開いているのでぜひ利用してください。

Médiathèque 開館時間
月-金 12:00 - 19:00
土 10:00 - 19:00
日 12:00 - 18:00


■Péka Info2

EDFJ 第10号刊行

 Pekaが一年に一回発行している雑誌、EDFJの10号ができあがりました。今号は、例会報告、投稿論文・研究ノートの他にEDFJ1号-9号の内容総目録も記載しています。ご希望の方は、メールかハガキにて小石 悟までご連絡ください。

次回のお知らせ

次回のPékaは...
6月 16日(土) 15:30-
上智大学四谷キャンパス
3号館5階 3-538 CALL教室

「フランス語教育の基本の勉強をしませんか?」
司会:田中幸子さん
*内容については、記事をご覧ください。

*開始時間がいつもよりも遅いのでご注意ください。

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