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NO.56

 

タイトル: 「授業のかたち」:各例会テーマ決定! 

担当者: 鵜澤恵子

テーマ: 構成、クラス運営

キーワード: 授業の構成、イメージ


Péka
Pédagogieを考える会
NEWSLETTER 56
le 10 juin 1999

■例会報告1

 「授業のかたち」:各例会テーマ決定! 

司会:鵜澤恵子さん

 今年のPékaの年間テーマは「授業のかたち」でず。今年度第1回目のPékaは、まず、このテーマをどのように扱うか、「授業のかたち」について日頃考えていることについて、4つのグルーブに分かれて討議するところからはじめました。以下、その内容を各グループの発表を中心に紹介します。

 グループ1:
 「かたち」とは何か? それは、時間、(授業の)流れ、内容、方法、手段、到達目標である。「流れ」には、時間配分(1コマの授業をどのように区切るかという問題)とぺ一ス(1課を何時間で行なうかという問題)が挙げられる。次に学習者の視点から見た望ましい授業とはどのようなものだろうか?(このグループには院生の方がおられました。)まずは、学習者が自発的に発信したくなる授業である。次に、学習者の能力に合わせた導き方ができる授業である。そこで、教える側としては学習者との人間関係という視点が問題となる。前提として、学習者のタイプを見た上で授業展開を調整する(自分の作ったプログラムに捉われない)ということがあり、その上で次の3点が課題となる.
1.どのようにして学習者を授業に参加させるか?
2.初期段階での雰囲気の作り方が大切である(質問し易い環境作りなど)。
3.流れの読み方、流れの変え方に留意する必要がある。
 1に関連して、具体的な作業のイメージ化、授業デザイン、空間デザインを考えると次のようなことがポイントとなる。グループの作り方と配置、指名方法、息抜きの仕方、板書法。

 グループ2:
 1.授業では多様なactivitésを準備することが重要である。最近、学習者の集中力低下が一般的な傾向として言われるが、そのことへの対応としてもactivitésの多様化の必要性は高まっている。
 2.教える側の、学習者の個人的学習に対する要求には次のようなものがある。予習、復習、宿題、試験への準備。
 3.学習の継続性について。
 4.学習項目についての合意は得られているか?これは評価や到達目標を考える上で重要なポイントである。
 5.大人数クラスでの授業をどのように行なうか?一方通行になり勝ちな授業を避けるにはどのようにすればよいか?更には、人数に見合った授業はどのように可能であるか?
 6.(高校でフランス語を教えている立場から)大学受験にどのように対応すればよいか?

 グループ3:
 1.文法にこだわる学習者へどのように対処したらよいか?
 2.学習者への指示の出し方
 3.時間の節約の仕方(ムダの省き方)
 4.体力の節約の仕方(動作、声の大きさなど)

 グループ4:
 学習者へ授業についてのアンケートを行ない、その結果をフィードパックすることが大切である。

 それそれのグループの発表が終わったところで、全員で再検討を行ないました。その結果、共通した問題点がいくつか浮かび上がりました。

 次に、その共通項目をどのように組み合わせ、本年度のPekaの会合で(できれば残り5回の中での配分を考慮して)具体的に何を行なうのかを、同じグループで討議しました。その結果は次の通りです。

 グループ1:
 1.学習者中中心の視点に立って考える
 2.activités中心
 3.教師中心
 4.空間、時間デザイン
 5.授業外に行なうこと

 グループ2:
 1.空間、時間デザイン
 2.グループとしての学習者について
 3.個としての学習者について

 グループ3:
 1.心理的な問題
 2.1時間の授業のデザインをどのようにするか?
 3.長期的に見た場合のデザインをどのようにするか?
 
 グループ4:
 毎回のテーマを、具体的で小さいものにした方がよい。

 以上2回のグループ討議の結果に基づいて、Pékaでは今年度の例会を次のようなテーマで行なうことにしました。

 2回目(6月19日):指示の出し方・指名の仕方
 3回目(9月25日):ヒントの与え方・訂正の仕方(この回は原田さんが担当されます)
 4回目(10月23日):息抜きの仕方
 5回目(12月11日):引継ぎとアンケート
 6回目(2月19日):総まとめ

 各回は、その前の回までのずべてを包括します。
 なお、次回(6月19日)のanimateurは土屋さんです。

 この年度計画についての討議とは別に、竹内さんによる発音聞き取りのアンケートが行なわれました。フランス人が日本語を発音するテープを聞いて、どのように聞き取ったかを調べるというものでした。

(K.I.)

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■Péka Info 1
 新メンバー、住所変更のお知らせ
 ○新メンバー
 風間洋子さん
 岡本さやかさん
 原山重信さん

■Péka Info 2
 前回のNLで、6月からは上智大学とお知らせしましたが、会場は変更になりました。次回例会と9月の例会は日仏学院で行われます。10月以降は未定ですので、NLで確認してください。

■Péka Info 3
 ゲストを呼ぼう!
 例会の最後に、飯田良子さんから、Pékaの参加者の知り合いで、フランス語教育以外の専門家がいたら、ご招待してお話を伺ってはどうか、という意見が出されました。一昨年度は英語教育の倉住さんを招いて有意義なお話をして頂きました。ぜひお話を聞いてみたいゲスト、来ていただけそうな方のお心当たりのある方はお知らせください。
 Pékaの活性化のためにも、良い企画が出ることを期待致し言ましょう。

次回のPékaは...
6月19日(土)14:30-17:30 
東京日仏学院301教室(らせん階段を上がったところの部屋)
「クラスに指揮者はいらない?? 指示の出し方・指名の仕方ついて」 土屋良二さん
 教師の側から見て、薬なクラス、疲れるクラス、いろいろな性格はどこから来るのでしょうか。授業の流れをつくるために、みなさんはどのようなテクニックを使っていらっしゃるのでしょうか。「授業のかたち」への第一歩として、教師と学習者のコンタクトの始まりについて考えてみたいと思います。ぜひ、こ参加ください。(R.T.)

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