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NO.27

 

タイトル:FOIRE AUX TESTS パート2 

担当者:鵜澤恵子

テーマ:構成、評価

キーワード:テスト、分析と批判、授業評価

 


Péka

Pédagogieを考える会 NEWSLETTER 27

le 14 juin 1994

 

■例会報告

 FOIRE AUX TESTS パート2 (鵜澤恵子さん)

 今回のワークシショップは前回に引き続いて、試験問題の分析と批判を行いました。提出されていた13の試験のうち、前回検討したのが2つだけでしたので、残り11の試験が批判に晒されることになりました。新しい参加者もいたので、鵜澤さんが作業の進め方と前回のまとめを手短に説明した後、さっそく本題に入りました。新参加者は資料を見たのが今回初めてだったので、十分検討する時間がなく気の毒でした.

 試験問題に対する批判から授業内容、ひいては制度の問題にまで話が広がり、気がついたときには残り時間が少なくなっていました。また次回もという声もありましたが、同じテーマで3回はどうもということで今回で終了することにしました。井上さんの「1つ6分!」という掛け声を合図に、各問題に対して集中砲火的に意見を述べあったのですが、最後のほうはかなり駆け足になってしまいました。

 個々の試験問題に対する批判は、同業者に対する遠慮から多少オブラートに包まれていたとはいえ、中にはかなり厳しいものもあったのですが、ここでは省略させていただきます。それにしても、試験問題から、それが行われた学年・学期・授業のタイプまで当ててしまう参加者の教師根性は脱帽ものでした。(ちなみに、筆者は半分は外れました。

 理想的な試験問題とは、授業内容を正確に反映したものなのでしょうか。これだと、つまらない授業の試験問題はやはりつまらないとうことになりますね。でも、逆はあまりないのではないかと思いますが。つまり、つまらない授業をやっている教師が面白い問題を出すということは。いずれにせよ、今回試験問題を検討して分かったことは、試験問題を通して、どういうタイプの授業をしているかが透けて見えるということです。試験問題に対する批判は、ある程度は授業のやり方に対する批判とも解釈出来るのではないでしょうか。普段は他の教師がどの様な教え方をしているのか実際に見学するチャンスはないし、一方授業を見てもらって批判・忠告を受けるチャンスもないわけですから、試験問題のような間接的な形であっても授業に対する他の人の評価が聞けるというのは貴重だと思いました。

 試験を単なる評価ではなく、学習者に勉強の仕方を教えるためにもっと積極的に利用することも出来るという意見も出されました。これは、特に小テストや前期のテストに当てはまると思いますが、新しい言語を前にしてどう勉強したら良いのか分からなくて戸惑っている生徒・学生や、中学・高校からの伝統的な勉強法を引きずって来ている学生に、どういう点にポイントを置いて勉強したら良いかをテストをしながら分からせるというものです。試験に出ると分かったら勉強するという偏差値世代の学生気質を逆手に取って、徐々に新しい勉強の仕方を教えるというやり方は、学生はもちろん教師にとってもあまり気の乗らない試験というものの利用法としてはかなり賢い利用法ではないかと思います。

 確実に言えるのは、前回と今回のPEKAに参加した人は、「この問題を見たら、Aさんだったら何と言うだろう」というように他の人の批判を意識するという意味で、今後は無自覚に試験問題を作成することが出来なくなるであろうということです。数年後にどれ程進歩したか見てみると面白いでしょうね。

(S.K.)

 

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 講演会のお知らせ

 上智大学音声学研究室主催 特別講演会

 『韻律パラメーターの聴覚上の統合について:実験データからの知見」

  西沼行博博士(フランス国立科学研究センター音声研究所 プロヴァンス大学音声学科)

 音声言語についての関心が高まり、音声の韻律、プロソディーに関する研究が盛んになりつつありますが、イントネーション、リズムの実態とは、いったい何なのでしょうか。プロヴァンス大学で10年以上音声の研究に携わってきている西沼氏に、最先端の研究について講演していただくことになりました。音声言語の研究・教育に関心をもつ方々は、奮ってご参加ください。

 日時 1994年6月25日(土)14時?16時

 場所 上智大学四谷キャンパス 中央図書館9階L-921室(図書館入口で守衛に講演会に出席の旨お申し出ください)

 参加費 無料

 参加申し込み 参加ご希望の方は、前日の6月24日までにお電話で田中幸子までお知らせください。留守電に参加する旨伝言を残してくだされば結構です.

(S.T.)

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 次回について

 次回のPékaは次の2つのテーマについて行います。

 1)「中級文法とは何か」現在、善本さん・井口さん・西村さんが文法書"français au présent"を翻訳中ですが、これを機会に「中級文法とは何か」を考えてみようというものです。

 2)「フランス語教育にいかにコンピュータを利用するか」増茂さんがコンピュータをよく知らない人にも分かるように話してくださるそうなので、この際無料の講習会と考えて何でも聞いてみましょう。コンピュータは少しは興味あるんだけどよく分からなくてと思っている方は、出来るだけご都合つけてご参加ください。

(S.K.)

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 EDFJの配布について

 Péka論集個«EDFJ»3号が完成しました。そこで下記のように例年と同様の方法で皆様方に配布することに致しました。多少御面倒かとも存じますが、昨年1年間のPékaの活動が凝縮されておりますので、何卒ご協力の上是非とも御入手下さい(ここまで昨年とほとんど同じ文面!)。

 なお、部数に若干の余裕がありますし、Pékaの活動を広く知っていただく一番の手段かと思いますので、周りの方に配布していただける方は例会参加の折にその旨お申し出ください。

 ◆返信用のB5判の封筒に

  1. 送付先の住所・氏名(必ず「様」を付けてください)を表書きし、

  2. 270(開封にして「書籍」と書けば240)の切手を貼り、

  3. 715(夏休み前の一応の〆切です。9月以降でも結構です)迄に着くように次の住所にお送りください。

   〒102 東京都千代田区紀尾井町7-1

       上智大学外国語学部

        田中幸子さん

  (H.N)

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 フランス外務省より入金!

 例年に比べて大分早めですが(年々早くなるような気がする…)、今年も10,000FFの補助金をいただきました。昨年よりわずかに円が上がったため¥180,400と約5,000円の収入減です。ますますカンパの重要性が増してきました。皆さんよろしくお願いします。

(K.U.)

 

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 アンケートご協力のお願い

 同封のアンケートに是非ご協力を!

 (アンケート作成者)


次回のお知らせ
●日時:7月2日(土)14h30
●会場:上智大学四谷キャンパス7号館11階第2会議室
●テーマ:中級文法とは何か(善本孝さん他)
     フランス語教育にいかにコンピュータを利用するか(増茂和男さん)

   なお、上記のPéka Infoも御参照下さい。

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