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NO.189

 

 

◆9月のテーマは....
  予習と復習(2021年度の年間テーマ:教科書をどう使うか)


04/09/2021

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     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.189
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■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
日時 : 9月18日(土)14:30〜17:30
Zoomで行います。

 

◆ 2021年度例会予定について
9月18日、10月16日、12月18日、2022年2月19日を予定しています。会場予約や他の行事との兼ね合いで今後変更の可能性もあります。
※例会日程等の詳細は、PEKA発行のニューズレターやHPでご確認ください。

 

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■■■例会報告////////////////////////////////////////【2021/06/19@Zoom】

◆6月のテーマ 
" Aider les apprenants a se sentir en confiance dans des dispositifs pedagogiques."
Julien AGAESSEさん

4月の例会で年間テーマと例会ごとのテーマを出し合っていた時には、JulienさんはFavoriser la securite affectiveをあげていたのですが、その後6月の例会のanimationを引き受けてくださるにあたり上記のタイトルが提案されました。参加者は19名でした。

◇ 例会は、Julien DOREのLa Fievreのビデオをいっしょに見ることから始まりました。
Julienさんはふだん、授業開始を待つ学生たちが沈黙のなかで居心地悪さを感じないように、フランスのミュージックビデオを流すそうです。会話に誘い文化紹介もできます。
このビデオを見た後、3〜4人ずつのグループに分かれて次の2つの問いにかかわる経験を話し合いました。
1) Quels facteurs peuvent stresser les apprenants ou peuvent les rendre anxieux ?
2) Quels moyens utilisez-vous dans vos cours pour rassurer vos apprenants ?

1)については言われたのは、次のような点でした。
新しいことすべて(クラスメンバー、教師との出会いを含む)。クラスに知り合いがいないこと。他の人とちがってしまうこと。
訂正されること。教師の存在自体(とくにネイティブ教師の)。フランス語で話しかけられること。教師の権威的な態度。
慣れない形式の授業活動。指名されること。正確な発音ができないこと。オンラインの場合は技術的な問題。

2)については、次のような点があがりました。
- グループ(ペア)を作る。グループ(ペア)で活動をする(=全員の前で、個人で発言・発表することを少なくする)。クラスメンバー同士が知り合うこと・仲よくなること(そのための毎回の自己紹介や雑談)。ゲームをする。
- 教師が自分の緊張・不安をシェアする。教師の「今週のchoses betes ;)」を話す。ユーモア。定刻よりも少し早く教室に行き、来ている学生と話す。机間巡視中に話すときは学生と視線の高さを同じにする。笑顔を見せる。教師は定位置に立たない=知の源を独占しない。
- 授業のはじめに今日することを予告する。毎回決まった進行にする。日本語を使う。

◇ ここまでのまとめとしてJulienさんは、クラスメンバーの不安を取り除くために教師が自分に問いかける項目を整理してくれました。
Comment organiser son cours ?
Comment accueillir les apprenants ?
Comment repondre a leurs attentes ?
Quels dispositifs mettre en place ?
Comment aider les apprenants a gagner en confiance en soi et en ses capacites ?
Comment les rassurer pour parler et interagir ?
Comment les aider a se connaitre ?
Comment les amener a partager leur vecu et leurs emotions ?

◇ 休憩をはさんで後半では、同じくグループで、フランス語の教科書L’Atelier(Didier)のなかに学習者を不安にさせる要素を探しました。たとえば次の点です。
フランス語しかないこと。情報量が多いこと。フォントサイズが小さいこと。
Uniteのなかの構造が一見して把握できないこと。1課内の学習目標が散漫。
(フランス語がわかる人にも)指示がわかりづらいこと。課題の意味(と意義)がすぐにわからないこと。解答例がないこと。
きれいな絵や写真がたくさんあってもそれが助けとなっていないこと。ひとつの小さい欄にも教師が説明を追加しなければいけない項目が多くあること。

学習者を不安にさせるというより、教師にとっても不安な要素に注目が集まりました。
それに対する対策として、教師がモデルを示す、目標テーマの別のdocumentを補う等が提案されました。
念のため付け加えますが、Julienさんによれば、L’AtelierのGuide pedagogiqueはとてもよくできているそうです。

◇ さいごに、クラスメンバーの緊張や不安をやわらげる方法としてJulienさんから提案されたのは以下の項目です。
- Adapter les sequences et les activites a son contexte(学習者にとって身近なこと)
- Faire des Quiz interactifs
- Travailler en groupe(グループは変えて全員知り合うようにする)
- Se rendre disponible(授業前後にも質問しやすいようにする、質問のための連絡先を知らせる等)
- Utiliser des outils pour surprendre les apprenants(教師の間違いを発見させる)
- Jouer
- Des evaluations formatives (voir ses progres et comprendre ses erreurs)(たとえば小さいQuiz等の平常点6割、期末試験4割;間違いをdedramatiserして、間違いの原因のふりかえりを重視する)
さらに、ネイティブ教師であってもフランス語しか話さないという規則が学生たちの緊張につながっているならやめてよい、緊張や不安を取り去ることで学生にあらわれる積極性の方が大切だとも付け加えらえました。
参加者から、それぞれに得意な方法があるはずだという意見もありました。
(M.H.)


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