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NO.187

 

 

◆4月のテーマ 
1)2021年度のテーマについて考える
2)Web会議でブレインストーミングを効果的に行う方法について考える


05/04/2021

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     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.187
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*PEKA活動資金カンパ口座
三菱東京UFJ銀行 板橋支店
普通3591136
名義:ペカタントウ ウザワケイコ

郵便振替口座
00120-1-764679
加入者名:PEKA

 

■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
日時 : 4月17日(土)14:30?17:30
Zoomで行います。

◎事前申込をされた方だけに招待をお送りします。
参加ご希望の方は、お手数ですが4月15日(木)までに以下のリンク先からお申し込み下さい。
https://forms.gle/ByCsPmXsq7qB1qAP8

◎例会前日に、ご指定のメールアドレスに招待URLをお送りします。

◆4月のテーマ 
1)2021年度のテーマについて考える
2)Web会議でブレインストーミングを効果的に行う方法について考える

 

◆ 2021年度例会予定について
2021年4月17日、6月19日、9月18日、10月16日、12月18日、2022年2月19日を予定となった。会場予約や他の行事との兼ね合いで今後変更の可能性もある。
※例会日程等の詳細は、PEKA発行のニューズレターやHPでご確認ください。

 

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■■■ 例会報告////////////////
////////////////////【2021/02/20@Zoom】

2月の例会テーマ 「従来教室で行っていたアクティヴィテをオンライン環境でどのようにしているか?」

2月の例会では、前回の例会で話題提供のみで終わった「MLのあり方」「EDFJの査読」について議論した。
後半は2月の例会テーマ「従来教室で行っていたアクティヴィテをオンライン環境でどのようにしているか?」についてグループで話し合ったのちに全体で共有した。参加者は約25名だった。

◆1. PEKAメーリングリストのあり方について
PEKAメーリングリスト(以下MLと略す)の管理者である小西さんより、現在のMLの状況報告と今後の対応案について提案があった。
1.1. PEKAメーリングリストの現状について
- このMLでは主に、会場の予約、例会テーマ、EDFJについてなど、PEKAの運営に関わる実務的なやりとりが行われている。
- 6年間の運用で、登録者は運用開始時から約3倍に増え76名となっている(2021年2月時点)。MLへの登録を希望した方をこれまで全員無条件で登録してきた。
- 登録者全員の名前は参加者全員が共有しているが、それだけではMLが最初から目指してきた「お互いの顔が見える状態」は必ずしも維持できなくなってきている。またPEKAの運営に関わる事務連絡以外の様々なやりとりがMLを介して筒抜けになっている点も懸念要素である。
そのため皆が安心してMLを利用することが、以前より難しくなってきている状況にある。

1.2. 小西さんからの対応策の方向性の提示
方向性1:現在のMLを使い続ける
- 一度参加者全員が自身のメールアドレスから自己紹介をして、参加者全員が名前だけではなく自己紹介の内容とメールアドレスを共有する。
- 新規加入者に対しては、MLの主旨(PEKAの運営のための実務連絡)を理解した上で加入してもらう。また、その際に自己紹介メールを自身のアドレスから送付する。

方向性2:MLそのものを大きく作り変える
- PEKA運営に携わる意志のある人たち用に新たな業務連絡用のMLを作成する。既存のMLに、この業務連絡用MLを加えたML2本立てで連絡手段を作り直す。

1.3. 参加者からの意見
- MLを新たに作ると、二つのMLが併存し、管理も大変になるので、現状のままでいいのではないか。
- 一度だけ例会に参加してMLに登録した人から、MLでの発言について他の場で話題にされたことがあり、あまりいい思いをしなかったので、改善の余地はある。
- 参加者の中にはMLでの「炎上」や個人攻撃に遭遇した人もいた。MLが何のために存在するのかを例会などで定期的に共有し、登録者に対してエチケットなどを確認する必要はある。
- 登録者が増えたことで現在のMLがそこまで立ち行かなくなっているようには思えない。
- これまで大きな問題はなかったが、もしデリケートな問題が議論された時に、現状では登録者全員の目に触れることになり、少々不安はある。また、発言しにくい状況にある。
- これまで例会に参加した人々にMLを紹介し、無条件で登録してきたので、人数が増えたからと言って方針転換するというのならば、その根拠となる説明が欲しい。
- PEKAMLとはどういうものなのか主旨をはっきり明示してからMLへの登録を勧めるのはどうか。
- PEKAの活動は、まぐまぐ、ML、ホームページ、そして現在のZoom登録など分かりにくい点があるので、初めての参加者にもわかりやすく、もっとはっきりと情報を示していく必要がある。
- ML登録者管理のためにフィルター機能を使うという方法もあるが、労力がかかるので勧められない。
- 例会の最初に毎回、PEKAの運営方法やMLなどのサービスについて簡単に紹介してはどうか。
- この機会にMLの位置付けとルールを決める。
- メールの受け取りが不要な方向けに、一度MLに退会の仕方をアナウンスしてはどうか。
- 普段の例会には参加できなくても、教員募集のような有益な情報を流してくださる方もいるので、MLを分ける必要はないのではないか。
- MLに入っているだけで、PEKAと繋がっていると感じている人、MLのみがPEKAとの接点になっている人もいると思うので、現状のままでいいのではないか。

1.4. ML運用に関わる暫定的な結論
- 現在のMLをそのまま維持する(新たなMLを作らない)。
- 「お互いの顔が見える状態」を取り戻すために、今後も登録を希望する人は一定期間内にMLに自己紹介してもらう。そしてその自己紹介の内容とメールアドレスは今後全員で共有する。それに同意してもらえない人には、MLから出てもらう。
- MLの位置付けと趣旨を改めて全体で共有する。
- 退会を希望する人向けに、MLの退会方法を定期的にアナウンスする。
- 例会の最初に、PEKAの運営方法、ML、まぐまぐ(ニューズレター)、ホームページなど毎回簡単に説明する。

→引き続き、この件について3月の臨時例会にて話し合う。

◆2. EDFJの査読について報告
EDFJ編集委員加藤さんより、例会報告について2点、論文の査読について1点の問題提起がなされた。

2.1. 例会報告について
- 共同執筆での例会報告において、ある執筆者が共同執筆者に最終稿の確認をせずに編集担当へ原稿を提出してしまった。問題は当人同士で既に解決済みである。
→共同執筆者から、編集者宛に原稿の提出についての連絡があった。今後も、共同執筆に関する確認の連絡が編集者に送られることが予想される。編集者の負担が増えることが懸念される。
→共同執筆の場合はお互いに原稿を確認してから編集担当へと提出すること。

- 例会報告の査読者のコメントを、執筆者が最終的にどのように反映させたか、査読者が確認することなく原稿が提出されてしまった。
→査読者が変更内容を原稿提出前に確認したい場合は、査読結果を送付する際に、その旨を執筆者に伝えること。

2.2 論文の査読の匿名性について
EDFJ編集委員加藤さんよりEDFJ30号の査読の匿名性について報告があった。EDFJ30号の論文の査読に関しては、査読者自身が匿名にするか、しないかを判断するということにした。
匿名性については、30号の査読者選定にあたった4名の間で、以下のような様々な意見が出された。

匿名にはしない根拠について
- PEKAはAMITIEをベースにしたグループである。執筆者に対して誠実的であるためには査読者は名前を明示すべきである。
- 査読者を匿名とすることは、編集委員が勝手に査読者を選ぶということも可能になり、執筆者との間に力関係が生じてしまう。そのため査読の匿名性と、だれも公的には権威を持たないというPEKAの性質が必ずしも合うものではない。
- 執筆者に忖度して論文を通すよりも、執筆者の論文の問題点を指摘し、どうすれば良くなるのか批判的な意見を述べることもできる。査読者の名前が公開されていれば、批判的な意見も執筆者は受け止めることができる。

匿名にしないことでのデメリットについて
- 匿名にしないと、査読者が執筆者に忖度する危険性はある。
- 論文の採否が問題となることがあり、査読者の心的負担が大きい。

査読者二名の意見が分かれた場合
- 第3の査読者を立てて、査読してもらう。

→論文査読のあり方について、今後どのようにするかは3月の臨時例会で改めて議論することとした。

◆3.  2月例会テーマ「従来教室で行っていたアクティヴィテをオンライン環境でどのようにしているか?」

3.1. グループディスカッションのテーマ
姫田さんが司会となり、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って、最初に6グループに分かれ、以下のテーマで約15分話し合った。

「従来教室で行っていたアクティヴィテをオンライン環境でどのようにしているか?オンラインではできなかったこともある?」

 ブレイクアウトルーム中、司会の姫田さんは各グループの話し合いを巡視しながら内容を確認した。グループディスカッションの後、全体でその内容を共有した。

3.2.  グループディスカッションの報告及び全体ディスカッション
グループディスカッションで話し合われた内容をテーマ毎にグループの代表者が発表した。オンライン授業という状況を逆手に取り、オンラインツールを活用したり、オンライン学習環境を有効活用したりした活動が報告された。

◯オンライン環境を活かした活動
- リスニング活動ではGoogle Formに音声へのリンクと練習問題を掲載すると、学生たちは各々アクセスし自分のペースで学ぶことができる。
- Framapadを活用し、グループで作文活動を行うことができる。FramapadではGoogle Documentのように、一つのファイルに複数の人が書き込むことができる。書き込んだ人ごとに文字が異なる色で提示される。教師は各グループのページに入り、作文プロセスを観察し、介入ができる。
- Zoomでは、あらかじめ発言する順番を決めておいて、学生に質問・答えのような対話であれば問題なくできた。また、学習活動のフォーマットがしっかりと決まっていれば、学生同士で活動に取り組むことはできる。
- 学生たちの自宅にあるものを活用した新しい授業を作ることができるようになった。
- auto-evaluationを本格的に取り入れた活動ができた。学生自身にやりたいことを5項目立ててもらって、それができたら5点×5項目=25点という形で評価した。
- Google Documentに音声や学習記録を残したりして、うまく活用できた。

一方で、教室と比べると、オンラインでは難しいと感じたことも以下のように多数挙げられた。

◯教室ではできるが、オンラインでは難しいこと
- リスニングで音声を聞かせた時、学生がちゃんと理解できているのか表情などから判断するのが難しい。
- 学生を評価するのが難しい。
- 大学からの通達で、学生たちの通信環境等へ配慮し、カメラオフやマイクオフを許可するように決まったため、学生たちが必ずしも同じ状況で活動に参加できなくなった。
- 立って発話してもらうなどの活動はオンラインでは実施するのが難しかった。
- オンラインでは雑談を挟みにくくなり、クラスを和ませる時間がとりにくくなった。
- Zoomでは一度に複数の人が話すことは難しいため、リアクションを競うゲームなどがやりにくくなった。
- フランス語の会話は、発話に重なる形で他の人が介入してくる傾向があるが、Zoomだと一人が発話し終わってから、発話することになり自然な会話にはなりにくい。
- 教師と学生とのやり取りが増えてしまって。学生同士のやりとりが実施しづらい。
- オンラインでできないことが三つある。「持ち込みなしのテストができない」「映画を投影できない」「学生同士の関わりが少ないため、(背格好など)お互いのことがよく分からない」
- 確かにオンラインでの授業は可能であるが、休憩時間の学生同士の関わりなど、授業外に学生たちは学んでいることがたくさんあったと改めて感じた。
- オンライン環境では生徒同士はこそこそ話しもできないので、生徒同士のちょっとした助け合いもできなくなった。
- 教師は引き出せないけど、他の生徒なら引き出せるということがあるのだが、オンラインではそういう関係性を活用できない。
- 教師が他の生徒に気づかれないように、個別にフィードバックすることが難しい。
- 教室ではグループAを見つつも、実はグループBの様子に耳を傾けているということがよくあるが、オンラインではそういうことができない。
- Zoomのブレイクアウトルームで、consignesがうまく伝わっていないことがよくある。教室ならすぐにフォローできるが、オンラインでは難しい。
- Zoomのブレイクアウトルームは各々孤立しているため、学習活動にとても時間がかかる。対面授業では学生たちも他のグループの様子などが見えるので急いだりもできる。そういう部分が大きく違う。

次に、改めてZoomでの発言とそのストレスについて改めて意見交換をした。

◯Zoomでの発言とそのストレスについて
- オンラインの方は発言がしにくくなった。同じ空間を共有していないからということもある。
- 会話で相手の発言に重ねて、発言することができない。誰かが話す時、ほかの人はミュートになる。フランス語話者にとってはとてもZoomは話しにくい。
- Zoom上で良くしゃべれる人と、教室でよくしゃべれる人は違う。メールでよくしゃべる人、チャットでよくしゃべる人など多種多様で、いろんなチャンネルで考える方がいい。
- 4人で話しているときに、tuを使って話した時、誰に対して話しているのかZoomではわからない。対面だとその人を見て話せばいいが、Zoomでは誰に向かって話しているのかが分かりにくい。
- Zoomは画面を見ると、参加者が同じように表示されており、一見フラットな関係性のような気がするが、実際はverticalなツールという感じがする。
- Zoomの利点として、名前が出ていることはやりやすい。とても便利。

また、2020年4月から実施しているZoomでのPEKA例会についても話題が及んだ。

Zoomでの例会の満足度は?
- 今回の例会では、姫田さんがグループごとに議論した内容を報告してもらうのではなく、話していた内容ごとにグループに話を振ったので、内容のつながりがあってとてもよかった。
- 例会後の二次会がなくなったため、例会で話した話題の続きを話す場がなくなってしまった。
- Zoomはこの画面だけで限られているので、サブツールがあった方がいい。Zoomでもチャット機能を併用したり、Slackなどの文字ベースのツールが有効である。一方で、スマートフォンでZoomに参加すると、チャットなどのサブツールは使いにくいこともある(スマートフォンのキーボード画面から音声入力を選択することは可能である)。
- やはり言いたいことを十分に言えた時は、Zoomの後で満足感がある。遠慮して「まあいいや、黙っておこう」ということが多いと、不完全燃焼感が残る。

 最後に、来年度の例会に向けて今後例会でテーマとして扱いたいことを各自挙げた。

◆4. 今後PEKAでやりたいこと
- もしできれば、次のような形式のdiscussionも一度、やってみたい。
●●のような問題があって、自分は▼▼のように解決した。
- 本学でフランス語を学習した新入生300人に実施した「外国語学習アンケート」の中に次の二つの意見があり、いつかテーマにしていただきたいと希望します。
「WEB授業が難しかったので、自分は来年、フランス語は継続しない」
「新型コロナウイルスが拡大しているため、留学は不可能であると感じたため」

◆5. 次回例会(4月17日)について
話題が二つあった。
- 年間・例会テーマについて
- Web会議でブレーンストーミングを効果的に行う方法について

5.1 テーマについて
通例は2月に年間テーマを検討するが、状況に鑑み、4月に年間テーマを検討することになった。
- 4月例会では、年間テーマと例会テーマについて話し合うことから会を始める。
- テーマについて話し合う際の視点に関して次のような提案があった。2020年度の例会では、遠隔授業を行うためのテクニカルな話題が多かったので、次回の例会では、遠隔授業・対面授業に通底するより根源的な問題について話し合うことにしてはどうか(テクニカルなこと以外の問題について話し合う機会をつくる)。
- 例えば、「教える」とはそもそもどういうことなのか、あるいは「学習者同士の関係」「学習者と教師の関係」にはどのようなものがあるかを再確認してみる。授業の中で遭遇した問題を皆で共有し、意見交換をする。
- このような根源的な問題についての意見交換から出発して、そこで出た意見を年間テーマや各回の例会テーマに反映させてゆくという例会の進め方が考えられる。

5.2 ブレーンストーミングについて
- 4月例会を、年間テーマや例会テーマを決めるためのブレインストーミングの会にしてはどうか。
- ZoomなどのWeb会議アプリケーションを使った、ブレインストーミングの効果的な方法について考えたい。
- 次回例会では、参加者が上記の方法を提案し、この提案に基づいてWeb会議でブレインストーミングを効果的に行う方法についてどのようなものがあるかを探る。

以上2点を踏まえて、次回4月例会のテーマを二つ決めた。
◯「2021年度のテーマについて考える」(まずこちらのテーマについて話し合う)
◯「Web会議でブレインストーミングを効果的に行う方法について考える」(例会の後半で話し合う)

◆ 臨時例会の開催について
3月4日18時/21時、3月9日18時/21時のどこかでEDFJ査読について話し合う機会を設ける。「調整さん」で参加希望者はスケジュールを入力する(2月26日まで)。臨時例会では時間があれば、MLのあり方についても引き続き話し合う。

 

(R.M.)


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