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NO.15

 

タイトル:高校生のための教材

担当者:柏岡珠子(甲南女子大学)

    川勝直子(兵庫県立芦屋南高等学校)

    中村公子(関西学院高等部)

    鈴木祥子(雲雀丘学園高等学校)

    谷ゆみ(甲南女子高等学校)

テーマ:実践、教材

キーワード:高校のフランス語、教材作成

 


Pékaニューズレター15

梅雨明けが待遠しい毎日です。皆さん、お元気ですか。

さて、去る6月20日(土)例会が上智大学で行われました。20数名の参加を得、恒例の焼肉屋も10数名という盛会の理由は、前回に続いての関西からのお客様でしょうか。今年3月、神戸は舞子で行われたランコントル・ペダゴジックでの発表を聴いたPékaメンバーの呼びかけに応じて(私費で)ランコントルの方に、おいでいただきました。教材作成・試用中の生々しいドキュメント、教材が生徒に毎週コピーで渡され、修学旅行で休みになると、久々の週末が楽しめると言って、柏岡先生・イラストレーターが喜んだというほどの、文字通りのoeuvres en cours (work in progress)の報告でした。

 

●高校生のための教材

    柏岡珠子(甲南女子大学)

    川勝直子(兵庫県立芦屋南高等学校)

    中村喜美子(関西学院高等部)

    鈴木祥子(雲雀丘学園高等学校)

    谷ゆみ(甲南女子高等学校)

 昨年度、柏岡先生が担当された甲南女子大学のフランス語科教育法で、学生さんと構想され,冒頭2課を試作されたméthodeが紹介されました。本年度、来年度の試用を経て第三書房から出版の予定もあるそうです。(編集長の広沢浩一氏が参加されました。)

 現在鈴木、谷両先生はお勤め先の高等学校で、中村先生は大阪トラベルジャーナル専門学校で、そして川勝先生はそのméthodeのためにマンションの掲示板で呼びかけて作った社会人クラスで使われているとのことです。高等学校では今年度、原案作成に関与した学生さんの教育実習も行われました。内容・教材作成の方針は次のとおりです。(当日配付されたハンドアウトより)

  対象:   1年目の未習クラス

  授業時間: 週50分x2(週1回2コマ連続または週2回1コマずつ)

  目標:   フランス語の全体像を提示する。

        フランス語に興味を持たせ、後の学習にうまくつなげる。

  授業の方針:音から文字へ

        能動的な学習=観察し、考え、発見し、確認し、使う。

        おおざっぱに,たくさんのことをこなす。

        しかし限られた量のことがらは確実に身につける。

  教材の構成:教科書18課(各課6ぺージ)+復習3課

        カセットテープ提示用1本

               練習用(音楽なし、ポーズ読み)60本1本

  教材作成の方針

   1.定量、一定パターンを保つ。

   2.記憶を助けるため物語を使う。

   3.資格、聴覚、創造力に訴える(イラスト、音楽、効果音)

   4.文法のページは生徒が完成させる。

   5.練習は生徒どうしでコミュニケーションをさせるものとする。

   6.宿題を与える。

 イラストを見せるだけで、文字を使わず、意味の説明もなく、ひたすら聴かせては繰返させるExpressions、ドラマチックな物語のScène (テーブには川勝先生作曲・演奏の音楽も入って実に効果満点でした)、文法規則を生徒自身に発見させるPour découvrir、穴埋め完成方式のGrammaire が特徴的でした。質問もこの部分の扱いに集中し、特にPour découvrir が参加者の興味を引きました。

 どういうシラバスで作られているかという質問に、全部!というお答えがあった意欲的なméthodeです。語彙の選定についても質問がありましたが、網羅的・体系的であることより、楽しい学習を第一に考えて、例えばconcombreという単語が音の楽しさから入れられているとのことでした。文法項目も同様で、例えば直接目的語の代名詞はle,la,les がわかりやすさ・導入のしやすさから8課で登場する一方、残りは13課にまとめられていました。niveau 2 も予定されている(?)このmanuel 今年度の試用が終って、あるいはniveau 2 完成の暁には,再びPékaにお呼びしてお話を伺いたいものです。
 5人の美しい女性をお迎えしての、素敵な関西弁のお話、華やかで和やかなPékaでした。(K.M.)

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●次回のお知らせ

 日時: 1992年9月19日(土)午後2時30分?

 場所: 上智大学 中央図書館 7F L-710

 テーマ:Stageの報告(小島さん他)

     好きな先生・嫌いな先生(増茂さん)

●Péka運営会議の開催について

 御存知のようにPékaの運営はフランス政府からの補助金に主に頼ってきました。しかし今回EDFJを発行してみて、今後ともこの雑誌(?)をそれなりに充実した形で続けながらPékaを運営していくためには、おそらく補助金だけでは早晩立ちいかなくなるだろうとの見通しが出てきてしまいました。しかし例えば会費などを取るとなるとPékaの性格自体が全く変わってしまいます。例会参加者が何回か焼肉賞味の合間に議論したのですが結論は出ず、またこれは全員に関わる事柄でもありますので、例会とは別に運営について話し合う機会を下記のように設けることになりました。なるべく沢山の方の御意見を伺いたく、万障繰り合わせの上是非ご参加下さい。なお、どうしても参加できない方は下記の3名にお電話(ファックス)で(間に合うようならお手紙でも結構)御意見やアイディアをお聞かせ頂ければ幸いです。(連絡係野池)

  Péka運営会議

  日時:1992年7月18日午後5時

  場所:上智大学7号館(自殺の名所!)12F Salle 6

  議題:

1.資金計画について

2.今後の運営について

3.その他

Venez Nombreux!

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