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NO.143

 

 

 

「フランス語で行う授業」と「2013年度反省と今後の改善に向けて」

20/02/2014

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     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.143
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*PEKA活動資金カンパ口座
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00120-1-764679
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■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
日時 : 2月15日(土) 14:30 〜 17:30

場所 : アンスティチュ・フランセ東京 204教室

* どなたでもご参加いただけます。参加費は無料です。

◇2月の例会、テーマは「フランス語で行う授業」と「2013年度反省と今後の改善に向けて」です。

 2013年度から実施されている高等学校学習指導要領には、英語の授業は基本的に英語で行うということが明記されており、
実践に供する為の映像資料や研究会が数多く存在しています。しかし、フランス語の為のものは皆無に程近いのが現状です。
そこで、フランス語で授業を行う際にどんな点に留意しているか、或いはこれから実施するにあたりどんな点が不安なのか、
参加者全員で話しあいましょう。

 また、2013年度の振り返りも行いましょう。授業実践の中で、「〜な問題があり、うまくいかなかった」、
「もう少し〜すれば良かった」など反省点を紹介して下さい。
また、次年度へ向けてその改善案もありましたらあわせて紹介して下さい。
他の参加者も同じような問題を抱えているかもしれませんので、全体で共有し、議論しましょう。

 PEKAには、教師だけでなく、フランス語教育の勉強をしている、或いはフランス語教育に興味がある学部生、院生など、
様々なタイプの参加者がいます。多様な視点で活発な議論をしましょう。
たくさんの参加をお待ちしています。

 

2014年度例会予定

日時 : 4月19日(土)
* 時間と会場は決まり次第お知らせします。
* どなたでもご参加いただけます。参加費は無料です。

☆☆ 2014年度例会日程 ☆☆
以下の通りです。メモをお願いします。
2014年6月21日、9月20日、10月18日、12月20日、2015年2月14日
いずれも土曜日の15:30〜18:30ですが、会場の都合により時間変更の可能性があります。
場所については、例会ごとに案内をご確認ください。

 

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■■■【2013/12/21 例会報告】━━━━━━━━━━━━━━

今年度第5回の例会のテーマは、「学習者を教室外で どう/どこまで サポートするか」でした。
* * *
<学習者からの質問について>

■授業外のサポート
・日頃から学生の質問に答えるためにTAを駐在させても誰も来ないし、来てもせいぜい試験前になって
しまう。
→仏検前すら相談者が来ないこともある。
→見ず知らずのTAに質問をするのはかなり勇気が要ることなので、日頃から教えている教師が駐在する
べき。
→理想としては、非常勤講師も同様にオフィスアワーを設けるのが一番良いが、実際は難しい。

・不明点を持っている学生に限って、質問しようとする意欲がない。寧ろ、できる学生こそよく訊きに来る。
→できる学生の中には、勉強も去ることながら、履修相談や留学等、進路相談をしに来る者もいる。

・質問をしに来る人には2つのタイプがあり、前者は「授業内容に対するプラスアルファの質問」をする者。
後者は「(教師の説明不足が原因の)授業内容をよく理解できていない質問」をする者。後者の質問が多
い場合は、教師側が授業のやり方を早急に改善する必要がある。

・学習者の質問は授業の中で解消すべき。授業外のサポート範囲を明確にし、どこまでを無償でやるか
を念頭に置かないと、個人レッスンになってしまう。
→授業をするからには、授業外の質問対応という「延長戦」は極力減らすべき。
→「教育は『有限の福祉』」という考え方を持ち、授業外のサポートに制限を課さなければならない時もあ
る。

■授業中のサポート
・机間巡視中の教師と学習者の間の会話から質問を引き出す。
→コの字型の机の配置は学習者の手元がよく見え、演習問題で手が止まってる者がよくわかる。
→机間巡視中の一対一の質問は、全員の前での質問よりも恥ずかしさが少なく、学習者の心理的負担に
なりにくい。
→教師がとにかく動き、学習者に注意を払うことが肝要。

・質問があるかと尋ねても学習者は無反応であることが多いので、教師から敢えて学習者の理解を確認
するような質問を振る。
→学習者に「わかったこと」と「わからないこと」の区別を明確にさせることが大切。
→授業のポイントを復習することに繋げられるといい。

・質問をする際に、「わからない」とクラス全員の前で気兼ねなく言える環境作りが大切。
→特にプライドの高い学習者は堂々と質問をしたがらないので、質問が恥ではないということを認識させ
なくてはならない。
→グループワークを活用し、学習者間で質問を解決し合うことが習慣化される内に、クラス全員の前で質
問する際の恥ずかしさを減らすことができる。

・教師からの「わかりましたか?」という問いかけに対して「わかりません」と言ってしまっては、教師を全面
否定することに繋がりかねないので、学習者も言いづらいのではないか。
→加えて、人間の性として返答が「oui / non」となる問いかけには反応しづらいように思われる。

* * *
<学習者との交流について>

■学習を通じた交流
・宿題やリアクションペーパーに対して教師がコメントを記入する。
・試験返却後にテスト直しノートを作成・提出させて、学習者が理解できていない点を探る。

■学習以外の交流
・授業時間内にパーティーを開く。
→ “ORGANISER UNE FETE”というTACHEの枠組みで行えば学習効果も期待できる。
・ブログやソーシャルメディアを活用して学習者の興味を惹きつけたり、教師自身の隠れた一面を見せる
のも良い。

* * *
以上のように、学習者の質問に対するサポートから交流の仕方まで、参加者の経験や考え方を基に活
発な議論が成されました。教師は学習者に確実に知識をつけて欲しいと願うばかりに、得てしてサポート
し過ぎてしまうことがあるものです。学習者に対して熱意を持って接することは決して悪いことではありませ
んが、裏を返せばそれは、授業だけで学習事項を確実に伝えきれていない教師の至らない点であること
もまた、否定できません。
参加者の意見を集約すれば、授業時間内に全てを完結させ、「延長戦」を行わないのが授業の理想形
なのでしょう。その為にも教師は教室空間の配置から授業内容の復習を兼ねた発問、更にはクラスの雰
囲気作りなど、様々な事柄を考慮しなければなりません。面倒見の良さを越えたところに存在する授業の
「理想形」を実現するためにも、我々教師は試行錯誤は続けていかなければならない・・・新しい年を間近
に控え、自身の授業姿勢を改めて考えさせられた例会でした。

(T.M.)



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