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NO.14

 

タイトル:ミニテルを使った「国際交流授業」の試みについて

担当者:中川努(関西学院大学)・山崎吉朗(カリタス学園)

テーマ:実践、教材、環境

キーワード:国際交流、ミニテル、国際理解

タイトル:「ワールド・スタディー」:国際理解教育

担当者:増茂和男(都立竹台高校)

テーマ:実践、教材、環境

キーワード:国際交流、ミニテル、国際理解

 


Pékaニューズレター14

新緑の季節…みなさん、お元気ですか。

去る4月25日(士)Pékaの例会が上智大学において行われました。

今回は、待ちに待った論集第1号(Etudes didactiques du FLE au Japon No.1)がお目見えした他、ちょっと毛色の変わった参加者が現われて、Pékaのみんなに刺激を与えてくれました。以下にご報告します。

1) ミニテルを使った「国際交流授業」の試みについて

                   中川努(関西学院大学)・山崎吉朗(カリタス学園)

 「コロンブス第5の旅」のストーリーをヨーロッパ各地(フランス・イタリア)と南アメリカの数校をminitelでつないで作る試みが3月に行われました。5月には、日本の学校(長崎外国語短期大・関西学院大・甲南女子大・カリタス学園)も加わって、接続第2弾が行われる予定です。第1回の接続の様子をフランスで見てきた中川さんと5月の接続の準備を着々と進めている山崎さんが、参加した高校生たちの様子や技術面・教育面での今後の課題などを紹介してくれました。5月の接続では、フランス語での直接のやりとりを、どうやってスムーズに行うか・どうやって時間をかせぐか・日本の学生たちがどれだけ積極的に参加できるかなどが、大きな課題になるということです。そのため、クイズやコロンブスの時代の日本の様子など歴史的・文化的な情報も織りまぜながら、楽しくやってみよう!とはりきっている様子です。

 6月5日(金)のフランス語教育学会では、5月の接続の報告が聞けるということです。機械に弱い私たちにもわかるように話して欲しいなあ…。

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2)「ワールド・スタディー」:国際理解教育

                    増茂和男(都立竹台高校)

 増茂さんが最近翻訳に関わった国際理解教育のためのリソース・プック(『ワールド・スタディーズ 学びかた・教えかたハンドブック』サイモン・フィッシャー/デイビッド・ヒックス、国際理解教育・資料情報センター編訳、めこん 1991年、2,575円)について、実例もまじえながら紹介してくれました。

 「国際理解教育」というと、言語の教育とどのように関わるのかな?という点に興味を覚えるのですが、この本を眺めてみると、「この世界には違った価値が共存していること」「互いに理解しあうためには、互いに話し合い、相手を認め合うことが大切であること」「そのために私たち教師は、担当する科目が何であっても、さまざまな機会をとらえて教育活動に取り入れることができること」などが、具体的によくわかります。

 中でも圧巻だったのは、「わたしは問いかけつつ教えているか?」というチェックリストです(本書p.17から抜粋)。「こどもたちの疑問を整理して自分たちで答えをみつけられるようにしている」「こどもたちが課題の前提となっていることがらも問い直せるよう、気をつけている」「評価の結果をこどもたちと振り返り、何を得たかをいっしょに考えるようにしている」→思わず「ドキッ!」としたり、「ふうーん!」と感心してしまったり。あなたは、どうですか?この本は8才から13才までの「こどもたち」を対象に書かれたということですが、13才をはるかに越えた学習者を相手にしている、13才をはるかに越えた私たち自身にとって、もう一度よく考えてみるべきことがたくさん含まれているように思います。

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 会合のあとは、最近恒例になりつつある「焼肉パーティー」が行われました。某参加者によれば「まるで70年代の焼肉屋さんみたい!」な雰囲気で激論・痛飲・爆笑でなごやかに夜がふけました。

 次回のPékaは6月20日(土) 14:30- 上智大学 中央図書館 7階 L-720において

   (710でないので注意。入口を入って向かって左側のエレベータが便利です)

  増茂さんが学習者の目から見た「すきな先生・きらいな先生」について話してくださる他、関西からは柏岡珠子さん(甲南女子大)たちが今執筆・試用中の高校生向け2外用教科書について紹介してくださる予定です。

 みなさんご多忙中とは思いますが、奮ってご参加ください。

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