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NO.124

 

<教員の先入観>

13/12/2010

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     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.124
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■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

<教員の先入観>
●私たちは学生に対して先入観を持っているでしょうか。職場(環境)、同僚に対してはどうでしょうか。教員が先入観を持っていると学習者や授業に何らかの影を与えるでしょうか。
2010年最後の例会では、私たちの日々の仕事を振り返りつつ、「教員の先入観」について皆さんと考えてみたいと思います。
●例会の後半では、EDFJ 第19号のことや、20周年を迎えたP?kaが直面している様々な問題について話し合いましょう。
                                      (飯田良子)
 
日時:12月18日(土)14:30〜17:20
場所:ピアソン桐原 B1F 102/103会議室
(杉並区高円寺南2-44-5
JR中央線高円寺駅徒歩5分/地下鉄丸の内線新高円寺駅徒歩7分)
 
地図参照 http://www.pej-hachette-francais.jp/portal/8.html
 
* どなたでもご参加いただけます。参加費は無料です。

 

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■■■【2010/10/23例会報告】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


<戯曲を読まなくなった学生に戯曲分析研究に主体的に関わらせるための方法論〜2008年度、2009年度スタージュ参加で学んだことを活用して>
間瀬幸江さん
 
1. 授業見学で得たこと
2008年・2009年と2年連続で間瀬さんが参加したスタージュでの研修の一 環に、授業見学がありました。間瀬さんは日仏学院の鵜沢さんの授業を見学し、次のような経験を得ました。
(1) 宿題を出した場合は、添削して終わりにするのではなく、その添削を次の授業にも生かせるようにします。
(2) 教室でグループ作業を行う場合は、グループのメンバーが固定化しないように注意します。そして時間をかけすぎないようにします。
(3) グループ作業の結果は、クラス全体で共有できるようにします。
 
2. スタージュで得たことを自分の授業に応用する
スタージュと授業見学で得た知識(以下の箇条書きで< >で提示された項目)は、間瀬さんの授業で次の形となって応用されています。1本の戯曲の学習について2回の授業時間を使いますが、実際の学習は1回目の授業までに行なってくる宿題の段階から始ります。
 
(1) 1回目の授業に提出する宿題の準備
<ブレインストーミングの応用>
1本の戯曲について、まず宿題が出されます。その宿題とは「この戯曲を読んで、不思議に思ったり解釈の妨げとなった単語・表現・レイアウト・ト書き等のディテールを3つ、箇条書きで挙げ、不思議に思った理由を簡潔に述べる」というものです。難しい演劇の理論を引き合いに出して解説を行うのではなく、不思議に思ったことをそのままブレインストーミングで列挙します。
 
(2) 1回目の授業
<宿題と授業の内容の連動>
提出された宿題を全員分印刷し、授業の冒頭に配布します。
<情報の共有・グループワーク>
履修者を6〜7人の無作為グループに分け、全員の宿題に書かれた意見に関して話し合いを行います。話し合いは15分行います。
<教室内の巡回>
教員は15分の話し合いの間、各グループ間を巡回します。
<情報の共有・白板の活用>
15分の話し合いの後、各グループがその内容を白板に書き出しながら発表します。
<情報の共有・白板の活用>
発表された内容をふまえて、再びグループで話し合いを行い、「不思議に思ったディテールNO.1」を決めます。そしてその結果をまた発表します。2回目の授業でこの戯曲についての発表を担当するグループは、この結果を持ち帰って発表の準備を行います。このような過程を経ると、発表担当グループは、クラスの人たちがその戯曲についてどのような点に興味を持っているのかがあらかじめわかり、興味深い発表を行うことが可能となります。
 
(3) 2回目の授業
<グループワーク>
その週の戯曲の担当グループが、60分間で発表を行います。残りの履修者6〜7人のグループに分かれ、最低1つの質問を考えます。
 
(4) 授業期間終了後
授業期間終了後、学習者有志で勉強会が組織されました。当時の履修者38人中、11人が現在もこの勉強会に参加しているそうです。2週間に1回開かれるこの勉強会を、間瀬さんは録音やビデオ撮りしており、いずれ公開したいと計画なさっています。
 
3. 今後の展望
間瀬さんの授業は、宿題におけるブレインストーミングから始まります。このブレインストーミングを、いかに深い理解に発展させるかという方法論の構築を目指していらっしゃるそうです。また、ご専門の戯曲読解と、フランス語教授法を学術的に関連させる可能性も探っていらっしゃるとうかがいました。今後の研究成果をたいへん待ち遠しく思います。
(M.I.)

 


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