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NO.115

 


7/6/2009

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     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.115

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■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

<学習者のことを知るための「アンケート」>

 数ある外国語の中で、学生はどうしてフランス語を選択したのでしょうか?
そして、フランス語を使って何ができるようになりたいのでしょうか?このよ
うな学生側からのニーズをアンケートで調査することは、教師が授業実践を考
察・改善する上でも、学生が自身の学習目標を意識する上でも有効ではないで
しょうか。
 そこで、6月の例会では、学生の特徴・プロフィールを把握するために各教
員が実施しているアンケートを材料に話し合い、最終的にPEKAの例会の中で、
より洗練したアンケートを作成しようと思います。(茂木良治)

○ 「どうしてフランス語を勉強しているか?」等について学生にアンケートを
とられた方があれば、その結果を当日お持ちいただくか、前もって以下までお
知らせいただければ幸いです。
メールアドレス r-mogiアロバーズpop21.odn.ne.jp

日時:6月20日(土)14:30〜17:20
場所:ピアソン・エデュケーション(桐原書店)B1F 102/103会議室
(杉並区高円寺南2-44-5
JR中央線高円寺駅徒歩5分/地下鉄丸の内線新高円寺駅徒歩7分)

地図参照 http://www.pej-hachette-francais.jp/portal/8.html

* どなたでもご参加いただけます。参加費は無料です。

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■■■【4/18例会報告】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<年間テーマ:「学習の意識化」について>
〜井上美穂さん

 新年度最初の例会は、今年度のテーマ「意識化」とは何か、「学習の意識化を
目指す」にはどうしたらよいかを考えました。前半は司会の井上美穂さんが用
意した文献からの抜粋を読んで、「意識化」という用語の定義をつかもうとしま
した。
○ 参考文献 大学英語教育学会,学習ストラテジー研究会『言語学習と学習ス
トラテジー』(リーベル出版)東京,2005.

文献第1部の理論篇では、「認知」という用語の使い方に対して、cognition の
「認知」との分明が問題になりました。第2部指導篇では、大学英語の例とは
いえ、果たして学生に要求しうるタスクかどうかや、「くもの巣単語カード」の
キーワード選びが果たして適切かどうか、また学生たちにキーワードを選択す
る能力があるかどうかなど、疑問視する声もあがりました。
 
 例会の後半は、いくつかの既存の教科書の第3課を使って、学習ストラテジ
ーを常に意識化するよう留意して、文法法則や acte de parole など言語的側
面の1項目にしぼり、「意識化」から「自動化」にいたるような教案作りを小グ
ループに分かれて行ないました。
 
○"Initial" 
項目:アンシェヌマン
展開:(1)テキストを見ないで録音を聞く。(2)教科書の問題の箇所に印を
つける。(3)表記を活用しながら問題点を発見。(4)テキスト2を使って、
録音を聞く前にアンシェヌマンするところに印をつける(推測)。(5)学生同
士で比較させる。(6)録音を聞いて確認。
*このグループでは、「意識化」は初めではなく、「発見」の後で行なわれる。
 
○"Nouveau Taxi"
項目:所有形容詞の例外
展開:(1)会話を丸暗記。(2)教室内にあるものを使って所有形容詞の基本
的な使い方を練習(復習);名詞の性はun, une〜で覚える。(3) voisineと
amie に何をつけるか予測させる。(4)問題点(音優先)を見極めて規則を発
見。
*このグループでは、「意識化」は最終段階にくる。
 
○"Festival"
項目:il/elle と形容詞の性
展開:語彙のワークシートを用意し、訳との関連から予測させる。(2)テキス
トの comprehension globale (3)イラストを参考に、ワークシートを使っ
て il/elle の違いと形容詞の性を発見・認識させる。(4)ワークシートで発見
したルールを応用して exercice 3 をいきなりやる。(5)答え合わせをして、
ルールを確認し、図式化する。(6)有名人の写真を使って、応用・定着させる。
(7)授業の最後に「きょう習ったこと」の形で意識化する。
 
○『初級文法で読むフランス事情』(駿河台出版社)
項目:否定形と形容詞
展開:(1) comprehension globale ーグループで予測。(2)表を参考に問い
1〜3をやる。(3)語彙リストを使って、もう少し詳しく意味をみる。
 
○『絵を見て話そうフランス語』(白水社)
項目:動詞の否定形とエリズィオン
展開:(1)教科書の例から danser を使って否定形に活用(意識化)。
(2)例を作るためにentrer ではなくaimer で応用ー間違わせて教える。
(3)habiter を使って確認。(4)質問文を用意し否定で答えさせる(aimer)。
(5)学生同士で口頭練習させ、ついで書かせるー「自動化」。(6)英語と比
較させるーフランス語のほうが規則としては易しいが、音的には面倒。
 
 ほとんどのグループが「発見」を重視しており、そのやり方だと「意識化」は最初の段階
ではなく途中または最後にくるようです。
 (S.S.)


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