Pékaトップページ       過去ニューズレターMENU    

 

NO.107

 


31/1/2008

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.107

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

■□■ 次回例会のご案内 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
<声>について、悩んでいることはありませんか
......... 佐藤麻美(東京ボイスセンター)

日時:2月16日(土)14:30〜17:20
ピアソン・エデュケーション(桐原書店)B1F 102/103会議室
(杉並区高円寺南2-44-5
JR中央線高円寺駅徒歩5分/地下鉄丸の内線新高円寺駅徒歩7分)
地図参照 http://www.pearsoned.co.jp/map.html
*参加費1000円。どなたでもご参加いただけます。

◇ 言語の細分化したもの、あるいは大元が「声」ですが、数学的な単純なモデルでは、「声」
の音源は声帯になります。その声帯にとって何が良くて何が悪いか?「病気」と診断され
るのはどんなときか?病気にはどのようなものがあるのか?を説明させていただいた後で、
声帯に負担の少ない発声法を一緒に行ってみましょう。また、参加される方で、日頃「声」
について、悩んでいらっしゃることがおありでしたら、音声医学的立場から回答をしたい
と存じますので、ご質問下さい。その他、参加者された方の中に、発声法を変えたほうが
良いとお悩みでしたら、どういう変え方があるか、一緒に考えて練習したいと思っており
ますので、どうぞ、ご質問下さい。まず、参加された方の「声」を健康的に保つこと、そ
して皆さんが生徒さんの「声」に着目すること、を目的に講演させていただきたいと思っ
ております。

佐藤麻美(さとうまみ)
平成11年厚労省「言語聴覚士」免許取得。小児の言語発達遅滞、成人の失語症、嚥下障
害等のリハビリテーションに従事しておりましたが、H13年より東京ボイスセンターにて
音声障害を主に診ています。「声」を聴き、「声」を評価し、患者様の訴えが何に起因する
ものかを考え「声」を変えていくことを患者様と一緒に行い社会生活上、「声」によって生
じる問題が少なくなるようなリハビリテーションを行っています。

上へ

■■■【12/15例会報告】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「くのいちへの道」明神慈(ポかリン記憶舎)   
(キーワード:身体、コミュニケーション)

◇ 12月の例会は、「くのいちへの道」という何ともミステリアスなタイトルのもとに「ポ
かリン記憶舎」の主催で、脚本、演出も担当なさっている 明神慈さんを迎えて行われま
した。参加者は9名。「運動着+タオル持参でおいで下さい」、という例会前のニューズレ
ターの表示にドキドキしながら、しかし、はりきってのぞみました。まずはピアソンエデ
ュケーション会議室の机などをどかして広い空間を確保。「自分がそうよんでほしい名前」
をガムテープに書き、ペタッと上着に貼るという作業から「くのいちへの道」は始まりま
した・・・「もり」「ねぎ」「うめ」など、ずらりと並ぶとどこかのお品書きを見ているよう
な・・・やはり何やらフシギな雰囲気のただようスタートとなりました。
 ここで、「この部屋の中で最も自分に合う空間を選び、そこに椅子を置いて着席。もし、
同じ場所に他の人が座ろうとしたら、縄張りに侵入されたネコのように<シャーッ!>と
威嚇してください」という指示。着席したところで、「なぜそこに座ったかを10文字以内
で表現しましょう」という次なる指示。ガランとした空間の「ある場所」を選ぶにも、9
人それぞれの理由があり、会場の会議室に、光や影、体が休まる点などがあり、無地の壁
にも色のニュアンスがあることが見出されました。
 次に輪になって「くのいちへの道」に期待するものについて、明神さんを囲んで短いデ
ィスカッション:「最近肩と腰がこっているので、体をほぐし、しなやかになりたい」とい
うものから、「1年に何回かしかない授業の中で、必ずしも沢山発言するわけではないタイ
プの学習者の発するメッセージをどう受け止めていくか探りたい」「教室で教師が指示を出
さなくても学習者が<何か>を察知し、知らぬ間に授業が自然に進んでいくようにしたい」
というフシギなものまで、色々な期待が示されました。

◇そして「くのいちへの道」は以下の静かなACTIVITESと共に展開していきました。
● 部屋の床を、中心一点で支えられた丸い円盤上のものと仮定し、その円盤が均衡を崩さ
ないよう、他の人との間隔について感じながら歩く。
● これを実行しながら明神さんの静かな声で指示された人数のグループにパッとなる。ポ
イントは声を出さないで作業すること、でも指示はよく聴くこと(→意外に難しい)。
興味深かったのは、指示された人数になる時、なぜか同じ人物が取り残されることがよく
あったところです...これは図らずも、人の行動パターンについての考察と結びつく
ACTIVITEでした。
● 3人組で「音のしない歩き方」を開発。次に1)説明なしに発表、2)説明をつけ、他のグ
ループのメンバーも実行。
音のしない歩き方にも色々ありました。「お能のようにかかとからそっと」「ネコのように
ひそやかに、ドアを閉めて後ずさりするドロボウのように」「エネルギーを消して歩く」な
ど、色々な歩き方が紹介されました。実際にやってみると、それぞれとても新鮮!体を動
かすって面白い!と実感。
● 血液型の違う(多分性格の違う)メンバーで構成された2グループに別れる。1つのグ
ループが作業をしているとき、もう一方は観察。作業は、可動式の椅子の並べてある5M
四方ほどの空間を無言のまま移動するというもの。誰かが椅子に座ったらそれを察知して
他のメンバーも椅子に座り、誰かが立ったらみんなも立つ・・・という作業を繰り返す。
椅子が可動式なので、静かに座るには体の使い方に気をつける、など工夫が必要でした。
作業の間に「水槽の中を歩く気分で」という指示があり、空間の捕え方のヒントをくれる
ACTIVITEでした。
以上の展開を持って「くのいちへの道」の静かな修行は終わり、最後にまた短いディスカ
ッションをしました。終始静かでフシギなアトリエでしたが、中には「教師が指示を出さ
ずとも自然に展開していく授業」についての方向性を見出したというコメントもあり、興
味深いこと盛りだくさんの例会でした。...その後の忘年会も楽しかったです!
(T.T.)


上へ

■ □■ 2008年度例会テーマ募集 □■□■□■□■□■□■□■□■
 2008 年の例会日程は2月16日、4月19日、6月21日、9月20日、10月18日、12月20日
です。(いずれも土曜日14:30〜17:30、場所についてはメールマガジン各号でご確認く
ださい)。
 4月以降の例会について、発表者、話題提供者を募集中です。また過去の例会の
アンコールも募集しています。メールマガジン本号への「返信」で件名を「2008」
としてください。過去の例会テーマは、
http://peka.cool.ne.jp/pekaNL/pekalisteJ.html
またはhttp://peka.cool.ne.jp/pekaNL/index.htmlでご覧いただけます。


       

上へ


Pékaトップページ     過去ニューズレターMENU