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NO.103

 


04/06/2007

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     PEKA (ペダゴジーを考える会) News Letter no.103

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■ 次回のPEKA ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


日時:6月16日(土)14:30〜17:20
場所:大東文化会館(板橋区徳丸2-4-21)1階K-0101ホール
  (池袋より東武東上線普通で14分;東武練馬駅下車、
   サティ前線路沿の道路を池袋方面に徒歩5分。
   東武練馬駅からお越しの場合、入口階は2階です。)
http://www.daito.ac.jp/exten/access.html

◆テーマ:いかに声を届かせるか
......... 佐々木泰幸さん(立教大学)
発表者の舞台経験に基づき、言葉を声に乗せる際の身体の使い方について考え、
実践してみます。1)声を出す準備と発声:脱力とストレッチ/呼吸/発声
2)言葉を話す:聞こえる話し方/聞かせる話し方/実践練習/体の使い方

*参加費は無料です。どなたでもご参加いただけます。

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■■■【4/21例会報告】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「コミュニケーション能力と『身体の技法』」
.........白井春人さん(大東文化大学)
(キーワード:コミュニケーション)

年間テーマ<外国語教育における身体>の第1回目例会。
 白井さんが昨年度から担当している「身体の技法」(大東文化大英語学科ヨーロ
ッパ2言語コース1年生必修科目)について、概略は2月に紹介されました。
今回は、PEKA参加者が授業内容の一部を体験してみました。「身体の技法」シラ
バスから、以下が取り上げられました。(実際の授業では毎回初めに、ストレッチ
や腹筋、バレエバーレッスンを行なうそうですが、会場の仕様=体育館のような
板張だけど土足可により、ここでは省略されました。)

【自己紹介】ふだんの例会でも自己紹介は行なっていますが、今回は「身体の技
法」的にということで、次の方法で:参加者がA, B, C, D,...といた場合、
A:自己紹介。B:Aさんの名前を言ってから、自己紹介。C:Aさん、Bさんの名
前を言ってから自己紹介。後の人ほど大変です。
【呼吸法】お腹に手をあてて腹式呼吸を確認しながら→吐ききる。5拍吸って、
3拍止め、吐く。
【発声練習】上の続きで、吐くとき「アー」→「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・
オ」「カ・ケ・キ・ク・ケ・コ・カ・コ」...
【ウォーキング1】モデル歩き。(例会会場には鏡がないので)離れて立っている
ペアの方へ歩く。止まってポーズ。ふだんは無意識の歩く姿勢を意識する。
人にはどう見えているか意識する。デューク更家ウォークも試しました。
【早口言葉1】「基礎早口言葉10選」から1つ選ぶ。ペアで、例えば「初対面の
人への挨拶」「久しぶりに会った友人同士」等のシチュエーションで、その早口言
葉を言う。シチュエーションに合わない言葉でも、身体的非言語でシチュエーシ
ョンを表現する。コミュニケーションにおける非言語を意識化するための練習。
【早口言葉2】部屋を自由に歩き回りながら、司会の合図で止まる→司会の指示
に従い喜怒哀楽いずれかを、選んだ早口言葉に乗せて言う。
【ウォーキング2】部屋を自由に歩き回りながら、司会の合図で、しだいに体が
重くなる/軽くなる、を表現。
【鏡】ペアになって、相手の動きを鏡のようにまねる。向かい合って、左右の動
きは比較的簡単にまねできるが、前後の動きは難しい。
【演劇体験】台本読み合わせ(イヨネスコ『授業』リライト版)。1台詞ずつ読む。
上手な人の読み方、間の取り方との違いを、考えながら。

◇この後、昨年度履修学生から寄せられた感想が紹介されました。ほぼ全員が、
コミュニケーションにおける非言語要素への気づきに到達したようです。多くの
学生が、初めの頃「恥ずかしかった」と言っていますが、同時に、恥ずかしさに
留まっていると、伝えたい事が伝わらないということ、クラスメンバーは分かり
にくくても解読・受け止めようとしてくれることを意識するようになって、次第
に恥ずかしさを捨てて行ったと言います。彼らは、フランス語クラスまたはドイ
ツ語クラスと同じメンバーでこの「身体の技法」履修していたわけですが、慣れ
ない身体表現の恥ずかしさを一緒に乗り越えたことが、語学のクラスの雰囲気に
もよく影響したという意見もありました。もともと人前でのパフォーマンスを得
意とする学生も、「身体の技法」によって、コミュニケーションを受け止める相手
のことを考えるようになったと書いていました。

◇最後に、フランス語(や他の言語)の授業にどう活かすか、どのように連携さ
せるか、意見交換しました。
-「挨拶」の場面では、日本人同士だと頭を下げる動作が付くが、握手を付けたり、
他の場面でもジェスチャーを大きくするように指示してみてはどうか。
-フランス語の早口言葉を導入してはどうか。
-早口言葉のとき、早口言葉を正しく言うことに気を取られ、感情を乗せるのが難
しかった。授業でフランス語を棒読みする学生たちも、ひょっとしたら同じ難し
さを感じているかもしれない。
-[u]の口で、日本語を話す練習を取り入れてはどうか。

▽「身体の技法」の教室では、恥ずかしさを乗り越える経験を共有してクラスの
雰囲気ができていく様子が、学生たちによって意識化されているようです。フラ
ンス語の授業に比べると、よりはっきりと意識化されていると思いました。彼ら
によるプロセス描写を利用しながら、あるいはあらたに授業観察の手法を取り入
れながら、クラスづくりのプロセスを抽出し、フランス語の授業に活かす方法を
考案してもらえないでしょうか、白井さん?
▽2007年3月のSJDF/SJLLF/フランス大使館共催フランス語教育スタージュを終
えた新しいメンバーの参加もありました。例会の雰囲気が、一段と明るかったで
す。
▽『授業』の台本読むの、私、下手すぎて、少し凹みました。とくに「教授」役
が難しかった。 (M.H.)


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★★ PEKA INFO 1 ★★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
9月15日の例会は、鵜澤恵子さんの「発音矯正における体の使い方」です。
教室で、発音を直したかったけど直し方がわからなかった音、あるいは指導して
もなかなか直ってくれない音(単音、単語、文いずれでも)について、9月まで
の間、気づいたらメモしておいてください。

★★ PEKA INFO 2 ★★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2007年度PEKA年間テーマは<外国語教育における身体>です。
9月以降の例会日程は、以下のようになっています。
9月15日(鵜澤恵子さん:東京日仏学院)
10月20日(JEAN-FRANCOIS ROCHARDさん:フランス大使館文化部)
12月15日(明神慈さん:ポカリン記憶舎)
2008年2月16日(佐藤麻美さん:山王病院東京ボイスセンター)


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